山口県難治性血管奇形相互支援会

紹介文


山口県難治性血管奇形相互支援会とは
以前から私設団体において血管奇形を難病指定にすることだけを目的に山口県内各議会での意見書採択や署名等の活動をしていましたが、その過程において、専門医の不在や治療費の増大、また学校や社会における差別など、喫緊の課題に直面してまいりました。患者は、刻々と進行していく病気との闘いのなかで難病指定を求めていく間にも今日明日という日々の生活に伴う多大な辛苦に耐えながら過ごしています。患者が生活していくうえで、より良い生活ができるよう、また病気に対する不安が少しでも軽減できるよう、生活に直接結びつくような活動を難病指定を求める活動に併せ同時進行していくために、本法人は下記の活動を行っています。
(1)「血管奇形」の難病指定を求めていく。
(2)治療法の確立のための専門機関の設立を求める。
(3)未だ病名が特定されない患者を見つけ病気や専門医などの情報を提供する。
(4)硬化療法や塞栓術の保険適用を求める。
(5)医療機関でこの病名が知られるよう啓発し、近場で専門医の診察、治療を受けることができるよう求める。
(6)病気や生活上の不安や悩みの軽減を図るための相談事業や情報交換を行う。
(7)学校生活や社会生活に差別や不利益を被らないよう働きかける。<br>


「血管奇形に対する硬化療法・塞栓術」を、保険適用として下さい。
 血管奇形という病気ははっきりとした原因がないものが多く、古くから様々な病名で呼ばれています。発症した部位によっても病名が分かれ、その多くは血管腫と呼ばれてきました。しかし、実際は皮膚表面の血管が増殖し赤く盛り上がる様相の血管腫は徐々に自然退縮するものであり、皮膚の表面から深いところの血管が変化し異常な固まりと化す血管奇形は自然退縮しない難治性の病気です。血管奇形は、身体の如何なる部位にも発症し、強い痛みや発熱、感染、出血、醜状変形、気道閉塞、嚥下障害、発声障害、歩行障害、脊柱側弯症、骨折等が主な症状となっています。血管奇形には、静脈奇形、毛細血管奇形、リンパ管奇形、動静脈奇形、これらの混合型である混合型が存在します。その多くは進行性で成長につれて悪化して行き、生命の危険にさらされることもあります。従来は外科的切除しか治療法がなく、小範囲に限局した病変に限られていましたが、それでも無理に切除したりすると再発したり、むしろ広がったりする症例も報告されています。また、巨大病変、多発病変、筋肉などの深部浸潤性病変では、「治療不可能」として放置されたり切除を試みて大量出血や重大な神経障害などの合併症をきたすことも多くあります。患者は小児期から多くの病院を受診し、時に誤った治療法によりさらに悪化を招いてしまうことも多々みられます。外科的手術など完治のための根本的な治療法の確立が一刻も早く求められています。ただ、現在では症状の緩和や進行を止めるために硬化療法や塞栓術が取り入れられ、これらの進歩により従来よりも安全かつ有効な治療を行うことができるようになってきましたが、この治療法においても多数回の治療を要し、一生にわたる疾患治療・管理が必要です。しかし、現在、この硬化療法や塞栓療法は保険適応になっておらず、多数回の治療を行う患者には膨大な治療費がのしかかってきます。また医師にとっても保険適用外の治療はリスクが大きいものとなっています。患者が普通の人の生活に一歩でも近づけるよう血管奇形(血管腫と診断されている患者を含む)に対する硬化療法・塞栓術を保険適用とし、経済的負担を軽減していただくよう強く要望いたします。 上記の趣旨を理解し「血管奇形に対する硬化療法・塞栓術」の保険適用を求める運動に賛同し署名いたします。