npoみらいプラネット(山口県難治性血管奇形相互支援会)

  平成26年6月1日から、難治性血管奇形だけでなく難治性疾患や慢性疾患患者、障害者、発達障害、ひきこもり、不登校など全ての悩める方に門戸開放しています。 

目的

1 難治性疾患の啓発による社会的理解の促進
  未だ自分の病気が何であるか分からない多くの潜在患者を救済します。

2 患者障がい者に対する差別の撤廃と偏見の排除
  「人に対する差別や不利益の撤廃」、「病気に対する偏見・先入観の排除」によ
  り、生きがいのある共生社会を目指します。

3 看護・福祉・心理教育の充実による質の高い専門家の育成
  看護・福祉・心理の質の高い専門家の育成の援助の一端を担います。これまで
  体験してきた特異な社会及び学校生活や闘病生活などを活かし、看護・福祉・心
  理教育を充実させ、どのようなケースでも対応し得る、より質の高い専門家の
  育成に協力します。

4 社会的活動により思いやりの心など豊かな人間性を育むための次世代教育の
  推進(『ひとの痛みが分かる健全なこころの育成』)
  思いやりの心の育成を目指した次世代教育です。いじめをなくし、人の痛み
  が分かる「ひと」を育てることにより、笑顔溢れる明るい社会をつくります。

5 難治性血管奇形患者の支援活動の実施
  次の患者支援活動を行うことにより、患者救済を目指しています。
  (1) 全ての「血管奇形」を対象としての救済事業
  研究班が除外している頭部や内臓の血管奇形も対象にします。
  (2) 完治のための治療法の医療研究
  現在では完治のための治療法がないため、厚生労働省に要望します。
  (3) 難病指定や保険適用にするなど、患者の経済的負担の軽減
  難病指定や保険適用については、署名を集め厚生労働省に提出します。
  また、小児患者の県外診療交通費の一部を支給します。
  (4) 未だ病名が特定されない患者の発掘
  メディアなどで広く啓発し、患者さんを見つけ出します。
  (5) 県内における専門医の診察及び治療
  他県での診察は多大な負担がかかりますので、県内で診察できるよう、働
  きかけます。
  (6) 特定の病気にこだわらない患者の相談事業、情報交換
  患者さんの悩みに対して情報提供を含めたカウンセリングをします。

平成26年度通常総会により、上記活動目標を大きく二つに分け、活動計画を
立てています。

次の9つを具体的目標としています。
  @ 全ての「血管奇形」を対象としての救済事業
  A 完治のための治療法の医療研究
  B 難病指定にするなど、患者の経済的負担の軽減
  C 医療関係者や患者に正しい病気の知識の普及、教育
  D 未だ病名が特定されない患者の掘り起こし
  E 硬化療法や塞栓術の保険適用
  F 山口県内においても受けられる専門医の診察及び治療
  G 病気や生活上の不安や悩みの軽減を図るための相談事業や情報交換
  H 学校生活や社会生活に差別や不利益の撤廃

平成26年度通常総会により、これらを二つに大別し次の活動を行っています。

T 病気の啓発
  難治性血管奇形は医学書に載っておらず、未だ知られていない病気であり、
  また全身どこにでも発症することで診療科が分かれてしまうためにまちまちな
  診断となっています。難治性血管奇形を広く知らしめるとともに、患者支援を
  行っています。

U 人権擁護
  難治性血管奇形が知られていないために、患者は長年、偏見や差別を受けて
  きました。従って、病気の啓発とともに、患者の学校生活や社会生活において
  差別や不利益の撤廃に取り組んできましたが、その過程において他の難病患者
  さんやひきこもりの会であるKHJ山口県「きらら会」との交流により、同じ
  ように苦しむ方がいらっしゃることを知りました。
  よって、難治性血管奇形など患者に特化せず、病気だけでなく、社会的弱者
  とされる方々への差別や偏見をなくし、「笑顔あふれる共生社会の実現」を目指
  しています。
  患者については、別に「患者障がい者地位向上委員会」を設置(patient &
  handicapped people Status improvement committeeの頭文字を取り、略称を
  「PHSI」と言う。)しており、活動しています。

Strategy
  1 人に対する差別や不利益の撤廃

  2 病気や障がいに対する偏見・先入観の排除

Operation
  1 企業内啓発プロジェクト
     企業や団体に向けて啓発を行います。相手の立場を理解するとともに、患者
     障がい者の地位向上を図り、格差をなくすよう働きかけ、健全化により企業の
     目的が一層推進できるよう相乗効果を目指します。
     メンタルヘルスケア推進のための教育研修、患者・休職者に対するカウンセリングや
     情報提供、休職者の円滑な職場復帰と就業継続のための支援を行います。

  2 次世代教育プロジェクト
     教育現場において次世代教育を行うことにより、偏見・先入観を排除するとと
     もに、患者障がい者との共生社会について、笑顔にあふれた明るい未来を目指
     します。
     特に、次世代による社会的活動参加により、ひとの痛みが分かる健全なここ
     ろの育成、他人に対する思いやりのこころをもった健全な精神の育成、また将
     来に向けて質の高い看護・福祉・心理の専門家育成にも貢献し、健常者も
     患者障がい者も互いに尊重し合える社会にします。

  3 地域啓発プロジェクト
     地域において、未だ取り残されている潜在患者の掘り起こしを行うとともに、
     地域ぐるみの啓発を図り、地域社会の健全化を目指します。
     特に、地域に根ざしたイベントを行うことにより、親しみのある地域性を目
     指しています。


これまでは、私設団体において『血管奇形』を難病指定にすることだけを目的に県内各議会での意見書採択や署名等の活動をしておりましたが、その過程におきまして、山口県内における専門医の不在や、保険適用されていない治療費の増大、また学校や社会における差別など、喫緊の課題に直面してまいりました。刻々と進行していく病気との闘いのなかで難病指定を求めていく間にも今日明日という日々の生活に伴う多大な辛苦に耐えながら過ごしていかなくてはなりません。患者が生活していくうえで、より良い生活ができるよう、また病気に対する不安が少しでも軽減できるよう、生活に直接結びつくような活動を難病指定を求める活動に併せ同時進行していくために、山口県では本会が設立されました。


『血管奇形』には、静脈奇形、毛細血管奇形、リンパ管奇形、動静脈奇形、これらの混合型が存在し、これらを総称したものを 『難治性血管奇形』と呼んでいます。これまで活動していました「混合型血管奇形」はその定義が曖昧であり、他の難治性血管奇形の患者の救済ができない恐れもあることから、本会では、厚生労働省研究奨励分野で認定されている「難治性血管腫・血管奇形についての調査研究班」が厚生労働省に申請した病名に合わせ「難治性血管奇形」の病名を前面に打ち出すこととしています。

本会の活動については、次の活動となります。

(1)全ての「血管奇形」を対象としての救済事業
(2)完治のための治療法の医療研究
(3)難病指定にするなど、患者の経済的負担の軽減
(4)医療関係者や患者に正しい病気の知識の普及、教育
(5)未だ病名が特定されない患者の掘り起こし
(6)硬化療法や塞栓術の保険適用
(7)都道府県いずれにおいても受けられる専門医の診察及び治療
(8)病気や生活上の不安や悩みの軽減を図るための相談事業や情報交換
(9)学校生活や社会生活に差別や不利益の撤廃

ぜひ、山口県内の患者に救いの手を差し伸べていただき、山口県独自の難病団体にお力をお貸しください。よろしくお願いいたします。